寝具屋の高反発マットレスランキング

高反発マットレスランキング

プロの寝具屋が本気でランク付け

このサイトについて

寝具販売歴15年の私が高反発マットレスについて色々語ります。

更新

このサイトの目次

1.高反発マットレス?
2.2024年ランキング
3.良し悪しの指標
4.正しい選び方

高反発マットレス?

高反発マットレスとは反発力の高さと芯材のほど良い硬さにより、全身への負担を軽減し安眠を促進するものと筆者は認識しています。「体圧分散」という小難しい言葉がよく使われますが、要は身体の重たい箇所は程よく沈み込み、逆に軽い箇所は支え上げるという機能が重要になります。高反発マットレスと、その他のマットレスとの寝姿勢をイラストで表現してみます。

ケース1:柔らかすぎるマットレス
柔らかすぎるマットレスの寝姿勢
今は人気に陰りの出てきた低反発マットレスなどが該当します。人体で一番重い腰部分が沈み込み過ぎる為、猫背のような姿勢で寝ることになります。また高反発マットレスと名乗っていても、ウレタンの質の問題で同じような姿勢になってしまう商品もあります。

ケース2:硬すぎるマットレス
硬すぎるマットレスの寝姿勢
一部のボンネルコイル、一部の硬さだけを強調した高反発マットレスなどが該当します。ホテルなどで採用されているケースが多く、平均して体格の大きな欧米人向けに作られたものなので、日本人の体格ではお尻が沈み込まず、また腰のくぼみも支え上げないストレスのかかる寝姿勢になります。また横向きの寝姿勢になった時に肩が沈み込まず血流を阻害し、シビレなどを伴う場合もあります。

ケース3:高反発マットレス
高反発マットレスの寝姿勢
高反発マットレスはお尻は程よく沈み込み、腰の部分は芯材の反発力によって支え上げます。当サイトではこの姿勢で眠れるマットレスを高反発マットレスと定義しています。人間が立っている時の姿勢に似てると思いませんか?立ったままの姿勢で腰に負担をかけずに8時間寝られるという事こそが高反発マットレスの大きな特徴です。ポケットコイルマットレスも、高反発マットレスと同じように体圧分散しますが高価です。当サイトでは比較的安価にこの寝姿勢を実現できるウレタン素材の高反発マットレスをメインに紹介します。

体重が重すぎたり、軽すぎたりすると上記のケースが当てはまらない場合があります。例えばゴツい体格の人が完璧な高反発マットレスで寝ても腰や上半身が沈み込みすぎたり、また体重の軽い人が完璧な高反発マットレスで寝ても、ケース2のような身体の隙間が浮いた状態の寝姿勢になってしまったりということが起こり得ます。万人に合うマットレスというのが理想なのですが、実現不可能なのでこのサイトでは一般的な範囲の体格の人が使うことを前提としています。

個人的なランキング

実際に使ってみた私のランキングですが、皆さんのお役に立てばと思います。このランキングに登場する以外にもたくさんの高反発マットレスがありますので、順次追加していきます。

1.グングネル

密度
10.0
反発弾性
10.0
厚み
10.0
返品・保証
10.0
コスパ
9.0
価格帯
35,200円~
サイズ
横98cm×縦197cm×厚み10cm
密度表記
36D(ボーケン調べ)
重量
8kg
・耐久力抜群の密度36D
・反発弾性66%で弾む寝心地
・90日試して返品できる
Amazonレビューで高評価
・個人的に1年半愛用中
公式サイト楽天でレビュープレゼントあり
2.ヨーネルコ

密度
9.0
反発弾性
8.0
厚み
10.0
返品・保証
10.0
コスパ
10.0
価格帯
14,800円~
サイズ
横98cm×縦197cm×厚み10cm
密度表記
30D(カケン調べ)
重量
7kg
・安価でそこそこのスペック
・厚み3種類から選べる
・30日間試して返品できる
楽天でレビュー高評価
公式でアウトレットあり
3.マニフレックス

密度
9.0
反発弾性
8.0
厚み
10.0
返品・保証
7.0
コスパ
8.0
価格帯
44,000円~154,440円
サイズ
横97cm×縦198cm×厚み7cm~23cm
密度表記
31D(第三者機関証明なし)
重量
重いのから軽いのまで
・高反発マットレスのパイオニア
・50年以上の歴史からなる信頼感
・商品のバリエーション豊富
・全国のショールームで試せる
4.コアラマットレス

密度
8.0
反発弾性
8.0
厚み
10.0
返品・保証
10.0
コスパ
6.0
価格帯
70,000円
密度表記
なし
サイズ
横97cm×縦195cm×厚み23cm
重量
18.4kg
・厚みがすごい
・120日間お試しあり
5.エマ・ハイブリッド

密度
7.0
反発弾性
7.0
厚み
10.0
返品・保証
10.0
コスパ
5.0
価格帯
75,000円
密度表記
不明
サイズ
横95cm×縦195cm×厚み21cm
重量
不明
どこかの外国の睡眠を研究してる教授が開発したことにして、何層も何層も重ねればマットレスなんて良くなるのでは?というノリで作られたかのようなホワっとした高反発マットレスです。でも100日間の返品装用無料お試しがあるので怖いもの見たさで試してみるのもありかもしれません。でもこのデカいやつを梱包して返品は骨が折れそうです。ウレタンの層が増えると良さそうに見えるものですが、実際は万人受けからほど遠い寝心地になる上に各ウレタンの耐久度も低下するので長く使うのには向いていません。
6.モットン

密度
9.0
反発弾性
8.0
厚み
10.0
返品・保証
6.0
コスパ
6.0
価格帯
39,800円
密度表記
30D
サイズ
横97cm×縦195cm×厚み10cm
重量
7.5kg
誰も知らない柔道整復師が出てきて説明してくれる高反発マットレスの怪しさって半端ないですよね。しかもこの売り方が上手く行くって個人的には超怖い世の中です。返品保証があるからって安心もできません。なぜなら公式サイトの一番下に小さく「返金の場合、配送手数料・代引き手数料・銀行振込み手数料・印紙代・商品返品の際の送料はお客様ご負担となりますので、あらかじめご了承下さい。」って書いあるからです。送料をさっぴかれて、いくら返金されるのかわかったもんじゃありません。
7.GOKUMIN(ごくみん)

密度
10.0
反発弾性
6.0
厚み
5.0
返品・保証
6.0
コスパ
10.0
価格帯
7,980円
密度表記
34D
サイズ
横95cm×縦195cm×厚み5cm
重量
3.7kg
柔道整復師が出てくるパターンですが、他よりかはマシだろうということで安かったので買ってみました。しかし、備えられているスペックからはかけ離れた使用感です。床でも畳みでもどこでも寝られる人用だと思います。あ、でもどこでも寝られる人ならこれを買う必要すらないですね。返品保証30日あるものの未開封に限るそうです。
8.雲のやすらぎ

密度
6.0
反発弾性
6.0
厚み
10.0
返品・保証
6.0
コスパ
6.0
価格帯
39,800円
密度表記
35D
サイズ
横100cm×縦200cm×厚み17cm
重量
不明
サイトに行くと、またもや柔道整復師が説明してくれます。モットン方式と私は呼んでいますが、ざっと10商品くらいの高反発マットレスがこの手法を用いています。厚み17cmとなってますが、高反発ウレタンのみで17cmを形成しているわけではなく、結局は5cm+5cmのウレタンの間にスプリングを入れてある構造。これはセットアップが面倒くさいだけで相当安く作れる代物です。あと第三者機関の見掛け密度の書類が、どの機関の書類なのか小さくて見えない点も怪しさアップにつながってます。
9.西川Air01 Hard

密度
6.0
反発弾性
6.0
厚み
8.0
返品・保証
5.0
コスパ
5.0
価格帯
49,500円
密度表記
不明
サイズ
横97cm×縦195cm×厚み8cm
重量
不明
西川って大事な情報は公表しないのに、商品を良さげに見せる手法が上手です。密度や反発弾性は置いといて、「スポーツ選手が使っている」や「特許出願中の技術」なんかを乱発します。業界No.1がこんな殿様商売してるんだから寝具業界がいつまで経っても進歩しないんじゃないでしょうか?で、肝心のAir01の評価はというと、厚みが8cmしかなくて、重量の表記もなくて、固さの指標は140NなのにHARD表記で、価格は5万円近い突っ込みどころ満載のマットレスです。あと、独自の言葉を開発(レフレフォームとかクロスホール)して多用するのはやめてほしいです。

良し悪しのポイント

Point

1.密度が30D以上で厚みが7cm以上あること
2.第三者機関検査の証明書があること
3.密度と厚みに応じた適正な価格であること

指標1の密度ですが、低ければ低いほどスカスカのウレタン芯材ということになります。スカスカのウレタンは、圧力がかかり続けると変形したまま戻らない(いわゆるヘタり)状態になりやすいのです。密度の計算式は「重量kg÷(横幅×縦幅×高さm)」で求められます。シングルサイズ(100×200cm)の厚み8cmのマットレスで重量が5kgだとすると「5kg÷(1×2×0.08m)」によって31.25Dという密度が出ます。

大抵のまともな高反発マットレスは計算しなくても密度の表記がなされていますが、更にカケンやBOKENといった第三者機関による試験証明書があれば安心できます。逆に密度の表記がない高反発マットレスはその数値自体に自信がないのか、そもそも密度という知識がないのかのどちらかになります。高反発マットレスにとって最も重要な数値が密度になります。
下記の表はサイズをシングル、厚さを8cm~10cmくらいと仮定した高反発マットレスの個人的な感想と相場観です。

密度15-19D(kg/m3)
耐久性が乏しいため、一晩の使用にも耐えられません。中にはこれで寝れる人もいるかもしれませんが、極端に体重の軽い子供や老人などに限定されるでしょう。
市場相場:9,900円以下
密度20-29D
数日~数カ月で使い物にならなくなる密度です。短期的に使用する目的で安く済ませたい人には良いかもしれませんが、長く愛用するマットレスとしては心もとないスペックです。
市場相場:10,000~15,000円
密度30D以上
高反発マットレスとして十分な耐久性を備えているといえます。ウレタンの材料構成やメンテナンス頻度にもよりますが、3年~10年の長期的な使用が可能です。
市場相場:16,000~90,000円

なぜ密度30D以上のマットレスばかりではないのか?

密度30D以上のウレタンを使えば高反発マットレスとして最低限の商品は出来上がるはず。ではなぜそれをしないメーカーが存在するのか?それは密度が低くても高反発マットレスと言い張れば売れてしまう、未熟なマットレス業界の現状があります。ウレタンの密度を上げようとすると、その製造価格は2倍3倍に膨れ上がります。また購入するユーザー側に、密度という概念が浸透していない為、密度表記をしない詐欺商品が蔓延しているのです。密度が十分に足りているかはマットレスの重量や第三者機関の証明書の有無で確認できます。

密度30Dを詐称する高反発マットレスも存在する

密度というのは簡単に言えば、ある一定の範囲内にどれだけ材料が詰まっているかなので、純粋なウレタン原料以外の安価な材料を混ぜ込んで30Dの密度に底上げしたり、または実際には15D程度の密度しかないのにも関わらず30D表記をする高反発マットレスも見られるようになりました。しかし、この安価な材料を混ぜ込んだウレタンを見破ることは困難です。既に使用しているユーザーのレビューを頼りにするしかありません。

高反発マットレスにはウレタンの厚みも重要

密度と共に大事なのが、ウレタン芯材の厚みです。ウレタンの厚みは密度と同じくらい「値段」と「耐久力」に影響を及ぼします。単純に使用する原料が増えるわけだから当然と言えば当然ですが。

メーカーによっては価格競争に勝とうとするあまり「厚み」を削りすぎた高反発マットレスもあります。そういった薄い高反発マットレスは耐久性と体圧分散を損なうことになります。

一般的に高反発マットレス一枚で底付き感なく成人男性を支えるのに必要な厚さは5cmです。横寝が多い方は7cm以上は欲しいです。この厚み以下だとどうしても肩や骨盤に底付き感を感じます。高反発マットレスのサイズ詳細には側地を含めた厚みなどが記載されている場合がありますが、ウレタン芯材の厚みだけで7cm以上あるものを選びましょう。

Point

「密度30D以上」「厚み7cm以上」のスペックが高反発マットレスには必要

ニュートンはあてにしない

私は寝具売りの現場で、ニュートン数が高ければ高いほど良い高反発マットレスと勘違いされている方を多数目撃してきました。しかし、硬すぎる高反発マットレスは身体が沈み込みません。つまり冒頭でお話ししたケース2の状態で寝ることになる訳です。「沈み込み知らずの超硬質マットレス」なんていう馬鹿みたいな触れ込みの高反発マットレスもネット上で見ました。そんなのフローリングの上にせんべえ布団を敷いて寝た方がマシだと思います。それにニュートン数を上げても高反発マットレスの製造価格自体にはそんなに影響しません。だから「ニュートン数が高い=高品質」みたいな売り方をしているメーカーに騙されないよう気を付けてください。

究極の選び方

これまで様々な内容を書いてきましたが、「じゃあどの高反発マットレスがいいの?」という核心には触れませんでした。高反発マットレスは筆者がこよなく愛するマットレス界のジャンルの一つですが、残念ながら万人が納得するような価格と性能を併せ持つ高反発マットレスはどこにもありません。どんなに優れた高反発マットレスでも100人中5人や10人は気に入らない人が存在するはずです。

それでも、誰もが納得できるサービスも増えてきました。ある程度の期間使った後でも返品できるというサービスです。筆者は常々、マットレス屋さんのショールームで数分~数十分お試しするだけでは、自分に合うものは分かるはずがないと思っています。しかし、ある程度の期間(1ヵ月~3ヵ月)試せるのであれば、お金と時間を無駄にせずに自分に合ったマットレス探しができると思います。
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